2012年10月27日土曜日

急行「ゆのさぎ」準備・サボ編2

鉄道遊走、里見です。

前回に続き、サボ編です。

各データが出来上がれば、いよいよ終わりが見えてきます。
印刷の準備段階として、文字をアウトライン化した別データを作成します。気を付けなくてはならないのは、文字をアウトライン化したデータは必ず元データと別データにします。これは後に文字修正する際、アウトライン化したデータでは修正不可能となってしまうからです。
アウトライン化が済んだら、いよいよ入稿データを作成します。


A0版の屋外向け大判ポスターで印刷を発注するので、A0版のひとまわり大きいB0版のアートボードにA0版のトリムマークとアウトラインを作成して、そのなかに制作したデータをコピペで貼り付けて行って入稿データを作成しました。“ロマンスカー”のロゴ、行き先サボ、愛称サボを上手いこと組み合わせてA0版2枚に収めました。収まらなかった号車札と車票は去年と同様、手作りステッカーを使用して自宅の顔料系プリンターで印刷しています。


納期通りに印刷が仕上がって来ました。自宅プリンターと比べると仕上がりが若干荒いですが、ここまでの大判印刷はできないので仕方がありません。しかし、A0版はデカイ・・・。
夜中、台所を占拠しての作業です。


これを鋏で1枚1枚バラして行きます。


この屋外向け大判ポスターは裏に貼り付けの糊が付いているので、バラしたものをそのままマグネットシートに貼り付けて行きます。空気や埃が入り込まないように貼り付けるのには少しコツが入りますが、特に大きな失敗なく貼れてホッとしました。予備が作れませんでしたから・・・。特にこの“ロマンスカー”のロゴは、大きくて貼るのに苦労しました。
貼り終われば周囲を切り落として完成です。ただ、マグネットシートに含まれる鉄粉で切断する度にカッターの刃をダメにするので、全てを切り落とすのになんと1本丸々使ってしまいました・・・。
これだけの量があったので、全ての作業を終えたのは明け方近くになっていましたが、やはり物が出来上がると早く車両に取り付けてみたいとテンションMAXでした。

2012.10.7 のと鉄道七尾線田鶴浜駅 9140D 急行「ゆのさぎ4号」

感無量です。


準備編、続きます。

2012年10月26日金曜日

急行「ゆのさぎ」準備・サボ編1

鉄道遊走、里見です。

急行「ゆのさぎ」の運転報告の前に、準備段階を紹介したいと思います。
今回は急行「ゆのさぎ」に使用したサボ類についてす。

2012.9.8 のと鉄道七尾線西岸駅(湯乃鷺駅) 9131D
去年の急行「ゆのさぎ」運行に際して、サボ類を取り付けたいという願いがありました。それは、今日までの気動車急行列車には行き先サボ、号車札、愛称サボがあるのが当然であり、急行列車をより急行列車にするのにはこれらが必須と考えました。
また、七尾線には気動車準急時代から気動車急行時代まで、面々と続いた伝統のある路線ですので、それらから外れたものとならないよう下調べをし、イラストレーターでデータを起こしました。


まずは行き先サボからです。
行き先サボのサイズは縦140mm、横600mmで、四隅の丸みは直径4mmに指定しています。画像だと分かり難いかもしれませんが、両端の長方形のガイド線は持ち手穴を想定したもので、文字配置の際にはこの部分に文字が乗らないようにしています。ちなみに持ち手穴は縦90mm、横15mmの長方形で、端から10mm、上下は均等配置としています。



去年の急行「ゆのさぎ」運転の際、最初の1往復目で使用した上記の「金沢←→穴水」のサボのデータが元で、末期の急行「能登路」で使用していたものを参照しています。行き先サボの地の色が濃紺〜黒色系のように見えるので、色遣いをどうしようか大分悩みましたが、最終的には青15号のいわゆるインクブルーとしました。実際にNT200に取り付けてみると、これで良かったと思います。
書体は近い書体がないのでフリーフォントの“国鉄っぽいフォント”を使用しました。このフォントは、どちらかというと行き先幕の自体に近いようで、サボに使用していたフォントと違いますが、まぁ、実際のサボもフォント指定があった訳でないので、雰囲気は出ているのでよしとしました。
余談ですがこのフォント、文字によって文字間隔が不均衡になります・・・。まぁ、手書きっぽくて大抵そのままにしていますが・・・。


それを今回の使用に際して、金沢を七尾に書き換えました。
花咲くいろはの中では、金沢駅で特急「はくたか」から乗り換えるシーンがあったので、去年は「金沢←→穴水」としましたが、今回は8日の急行「ゆのさぎ」は一般解放ということで一般のお客さまも乗車することから、素直に「七尾←→穴水」としました。上記画像ではローマ字表記のものですが、この他、ローマ字表記の部分を「第二回湯涌ぼんぼり祭り」としたものも制作しました。



団体用としては両方向サボではなく、「湯乃鷺行」の一方方向サボにしました。
これは去年作ろうかと大分悩んだ末、「七尾←湯乃鷺→穴水」としたので、今年はと思い制作しました。このほか、「第二回湯涌ぼんぼり祭り」の部分を「FOR YUNOSAGI」とローマ字表記したものも制作しています。
「湯乃鷺行」の様に一方方向のサボでは下が余るので、「湯乃鷺温泉行」なんてのも作ってみましたが、実際にバス停が存在してしまったので、形にはしていません。


次に愛称サボです。

愛称サボのサイズは縦143mm、横243mmで、四隅の丸みは直径4mmの指定にしています。
データ自体は去年の運転の際に制作していたもので、今回はそのまま使用しました。


まずは団体用の愛称サボです。
団体用の愛称サボというのが調べても出てこなかった(というか、元よりないと思います)ので、本来「指定席」用の緑帯のものを改変して創りました。団体専用もある意味指定席を全席借り上げているようなものですので。
緑帯の寸法は縦45mm、横236mmで、下辺から6mm、左右両端から中央配置、書体はサボと同じ“国鉄っぽいフォント”、「ゆのさぎ」の文字は赤1号、緑帯は黄緑7号としています。
去年の急行「ゆのさぎ」と、7日の急行「ゆのさぎ」で使用しました。


続いて一般用の愛称サボです。
こちらは去年制作しながらも使用しなかったものです。
団体用の緑帯を赤1号に変更しローマ字表記としたもので、愛称サボとしては最もスタンダードのものと思います。本来なら右下にサボの受け持ち表記がある(「能登路」なら金沢運転所の「金サワ」)のが通例なのですが、何を入れてもわざとらしい感じがしたので何も記載しませんでした。
こちらは8日の急行「ゆのさぎ」で使用しました。


最後に旧タイプの愛称サボです。
このタイプの愛称サボは、気動車準急時代から気動車急行時代の初期にみられたものです。、愛称サボに「指定席」や「自由席」の表記が入る前のものです。急行「能登路」でもこのタイプが実在しました。
赤帯のものから赤帯を消し、「YUNOSAGI」のローマ字表記を赤1号に反転させて制作していますので、ローマ字表記の位置や大きさは変えていません。ただ、白色の面積が多い様に思えたので、「ゆのさぎ」の文字に長体をかけてバランスを取っています。
こちらも赤帯のものと同じく、去年制作しながらも使用しなかったもので、そのなかの1枚が西岸駅(湯乃鷺駅)に飾られています。色褪せが酷くて新たに作り直して団体用と合わせて改めて寄贈したのですが、現在も色褪せた方も飾られているようですね・・・。
使用の機会がなかったのですが、9月8日の録音列車が急行「ゆのさぎ」に化けたので、これ幸いに9月8日の急行「ゆのさぎ」に使用しました。


次は号車札です。
号車札のサイズは、実際は縦横共に150mmなのですが、A4用紙に2枚収まらないのと、行き先サボより縦幅が大きいのは違和感がある(といっても実際は号車札の縦幅>差し込み式行き先サボの縦幅なんですが・・・)理由から縦横140mmで制作しています。


書体はそれっぽい書体を探して“イワタ中丸ゴシック体”、色指定は青15号のインクブルーです。号車札も様々なタイプがありますが、急行「能登路」の写真で写っていたものがこのタイプでしたので真似てみました。
実は号車札も去年の急行「ゆのさぎ」運転の際に、実際に使用した「8号車」の他に、2両編成も想定して「1号車」と「2号車」も制作してありまして、10月7日は「1号車」、10月8日は「2号車」として使用するのを早々に決めていました。そうしたなかで、9月8日の録音列車を急行「ゆのさぎ」にしたので、“増列車”ということで「増1号車」を改めて制作して使用しました。七尾線の急行列車の増結号車が実際に“増”号車を使用したかは不明ですが、この辺はお遊びということで。


続いて“ロマンスカー”のロゴです。
これは急行「能登路」全盛期、ビデオプロジェクターに転換クロスシートを装備した“ロマンスカー”、キハ28 2049に貼ってあったものです。
“ロマンスカー”といえばピポーの電車、小田急ロマンスカーなんじゃないの?と思いますが、小田急ロマンスカーでも装備されていなかったビデオプロジェクターを装備して、ひょっとしたら対抗意識があって“ロマンスカー”という愛称を付けたのかもしれません。いずれにせよ、当時、急行気動車にビデオプロジェクターを装備したのは先駆的で、七尾線の急行列車に力を入れていたことが良く解ります。


これは作るのに苦労しました。こればっかりは実際のものがないので、正面がちの写真の歪み修正したものからトレースでパスを引いて作りました。去年は大判印刷が間に合わなくてA4を2枚合わせのサイズでしか制作できなかったのですが、今年は実際のサイズに即して、キハ28の戸袋のHゴム窓と客用窓の間の410mmに収まっている写真から、390mmの正方形としてみました。

配色は赤11号の帯より赤が濃い様に見えるので赤1号、緑はグリーン車マークのグリーンぽく見えるので黄緑7号にしてみました。“ロマンスカー”の書体は似た様なのがないので、これに関しては全てパスを引いて書きました。
果たしてこれで正解であったか、実際にキハ28へ貼り付けてみると、

2012.10.11 いすみ鉄道大多喜駅検修庫 (許可を得て撮影)
おお!横幅はぴったり!!
・・・けど、赤色は赤11号の方が正解でしたね・・・濃すぎる・・・。
緑色ももう少し黄色味が強い方が良さそうなので、黄緑6号の方が良いかもしれません。
あと縦幅も、ドア窓のHゴム位までなので、少し縮める必要があります。




結論


作り直し


orz


しかしこの“ロマンスカー”のロゴ、能登半島にビデオプロジェクターの“V”の組み合わせで、地元に密着した良いデザインだと思います。ちなみに急行「ゆのさぎ」での“V”は、展望ビデオ撮影用ビデオカメラの“V”です。(笑)


最後に車票です。
NT200で唯一、モノが差し込めるものですので、なにか挿さないと勿体ないということで車票を作ってみました。
車票サシの寸法は区名サシと同寸法なので、区名札を参考にしました。参考にしたのは縦195mm、横135mmでしたので、その寸法で制作したのですが・・・。


上記画像のは去年のものです。
どのくらい車票サシにかかるか良く解らなかったので、区名札の文字配置を参考に文字を乗せました。挿してみた感じ、丁度良い感じでした。


上記画像のは9月8日に使用したものです。
気動車の車票は、区名札を入れている四国の例外を除いて、転属などの回送の際の回送車票や、休車の際の休車札が入れられる位しか使われていません。
機関車の車票には運用を入れている場合があるので、今回は運用を入れた車票を作ってみました。本来なら運用番号が入るのですが、制作した時点で運用番号が確定していなかったので入れていません。(ちなみに運用番号は、再変DCA5運用でした)
事由のところの愛称サボは、急行「ゆのさぎ」となる前に使用するつもりで制作していた愛称サボで、没になったのでここで使用しました。「ろくおん!」のロゴは作成サイトで制作したものから、「お」の中を集音マイクに変えて、ちゃんと(?)手をかけて作ったたものです。
さて、9月8日に使用の際、ちゃんと車票サシに収まって居ないことが判明。(トップの写真も、若干左にズレています)
縦寸法は問題ないものの、横寸法が少し足りずズレが生じて居たのでした。撤収の際に気が付いたので、採寸したところ横寸法143mm程度、再度調べたところ横寸法が140mmのものもあるようなので、140mmに改めることにしました。

(C)花いろ旅館組合・湯涌温泉観光協会
最後に10月7・8日に使用した車票です。
横寸法を5mm伸ばした関係でA4ギリギリの寸法になっています。
9月8日の採寸から、車票の窓は縦158mm、横108mmで、下辺から16mmの左右中央位置であるのが確認できているので、画像では分かり難いですがアウトラインを引いて、その中に収める様にしています。第二回湯涌ぼんぼり祭りということで、そのメインビジュアルが収まる様に配置し、その周りの部分はリッチブラックとしています。
5mm横寸法を増やしたことにより、車票サシにはぴったり収まる様になり、車票からメインビジュアルがズレずにしっかり見える様になりました。

大分長くなっていますが、サボ編は続きます。

2012年10月18日木曜日

10月7・8日の急行「ゆのさぎ」は無事運転終了しました

鉄道遊走、里見です。

急行「ゆのさぎ」運転から10日が経ちました。
準備で棚上げしていたものの後始末に追われ、気が付けば・・・です。

ここで改めまして運行して頂きましたのと鉄道を始め、ご協力頂いた関係各位、関係各所、またお越し頂きました皆様に厚く御礼を申し上げます。

8日の急行「ゆのさぎ号」3往復につきましては、160名程の方々にご乗車頂きました。各ブログ等々を拝見しますとお楽しみ頂けたようで、企画側としては本当に嬉しく思います。特にウィキペディアでは「急行 のと恋路号」や「急行 能登路」を差し置いて「急行 ゆのさぎ」の項目が立ったことに関しては、本当に驚かされました。

その一方で周知不足が否めない部分もありました。
情報はブログの他に、鉄道ダイヤ情報、レールマガジンの2誌に掲載して頂きましたが、やはりアニメ雑誌等にも掲載して頂かないとアニメファンの方々には情報が伝わらない事を痛感しました。当初はアニメ雑誌等にも情報を送ろうと検討はしたのですが、雑誌数の多さに躊躇してしまいました。
来年も運行したいという希望はありますので、その際はより多くの方々にお楽しみ頂けるよう努力して行きたいと思います。

運転報告につきましては、順を追って公開して行きたいと思います。
今暫く時間を頂きたく思います。

2012.10.5 のと鉄道七尾線穴水駅構内 (許可を得て撮影)

2012年10月1日月曜日

10月8日の急行「ゆのさぎ」号について(重要)

鉄道遊走、里見です。

土日で最終的な打ち合わせに行って参りました。

その際に重要な点の認識が行き違っており、検討の結果、以下の通りとします。


10月8日の急行「ゆのさぎ」号3往復は、





無    料





です。

乗車券をお求めにならずとも、急行「ゆのさぎ」号に限ってはご乗車できます。

以上、上記の点、急ぎお知らせ致します。
よろしくお願い致します。