2012年11月11日日曜日

急行「ゆのさぎ」準備・切符編3

鉄道遊走、里見です。

切符編の最後になります。

切符の入稿が終わったら、今度は台紙作りです。
前回は1枚だけでしたし時間もなかったので作りませんでしたが、今回は2枚1組なので作ってみることにしました。
大きさはA5を検討したのですが、コストの問題からサイズはほぼ同じの大判ポストカードサイズで制作しました。


大判ポストカードのサイズは縦148mm、横206mmと横の長さがA5版から4mm程短くなっています。これで大分安かったので・・・。
上は常備券のセット、下は準常備券のセットのレイアウトです。
断ち切りの場合は、写真を少しはみ出してレイアウトする必要があり、その枠もアウトラインで入れてあります。写真によってはそれなりにトリミングしています。


常備券セット台紙の表面です。
写真は去年の10月10日、花咲くいろは車内アナウンス列車で、唯一2連になった最後の一往復の七尾行き140Dの写真をトリミングして使用しました。場所は西岸〜能登中島間で、西岸駅出た直ぐのカーブです。写真は里見が撮影したものを使用しました。
サボ形のタイトルは、ゆのさぎ愛称サボの赤帯のものを基本に、ヌキ穴を加えて縮小したものを使用。鉄道遊走のロゴは、ブログに使用してるものを縮小流用しました。


常備券セット台紙の裏面です。
写真は去年の10月10日、七尾行きの138Dで、撮影場所は能登中島〜西岸間の西岸駅に入るカーブ手前の直線です。
切符配置のための枠線と、注意書きを入れてあります。


続いて準常備券セット台紙の表面です。
こちらの写真は去年の10月8日に運転した急行「ゆのさぎ」9130Dの写真を使用しました。撮影場所は穴水〜能登鹿島間です。
レイアウト自体は常備券セット台紙の表面とほぼ同じですが、サボ形のタイトルを白かけではなく透明にしてある所が異なります。


準常備券セット台紙の裏面です。
こちらの写真も去年の10月8日に運転した急行「ゆのさぎ」9130Dと、花咲くいろは車内アナウンス列車の129Dと西岸駅(湯乃鷺駅)で交換しているものを使用しました。

これらデータを印刷所に入稿して、あとは完成を待つだけとなりました。
この間も台紙を収めるビニール袋の発注したり、


そのビニールの上に貼る券番ラベルを制作するなど、実際にやってみると結構手間のかかるものです。


そしていよいよ印刷所から、まず上がってきたのは台紙で、早速開封してみると・・・。


・・・色が悪い・・・



印刷所に連絡すると、RGBからCMYKに変換すると色が変わりますので・・・という一遍通りな回答でした。それなら先に入稿するときに対応策を含めて言えよ!と思いましたが、やり直しの時間がないので諦めることにしました・・・。(泣)
やっぱり、色校を出してくれるとこじゃないとダメかもしれません・・・。

続いて上がって来た切符は、



まずは常備乗車券。



常備急行券。



準常備乗車券。
松前の運賃は、入稿後に計算ミスが発覚したので訂正してもらいました。



準常備急行券。

約束日の運転日10日前にこんな感じに仕上がってきたのですが、まず真っ先に気がついたのが常備乗車券で、向こうのミスで“ミス券”になっていなかったことでした。こちらが頼んだのは“ミス券”、なので。
この券に関しては再度、“ミス券”を印刷していただけることで話は済んだのですが、もう一度、他の券をなにか違和感があって眺めていると・・・穴が開いていない!!
硬券は断線があるものは必ず断片を纏めて綴っておくための穴があるのですが、それがないのです。
印刷所に矢継ぎ早に穴がない件を電話したところ、電話口で凍っていました・・・。土日を挟んでしまったので、一週間切っている状況で1000枚を超えるミスは・・・まぁそうなるよねっと思いました。
後日、機械の調子で穴が開けられないD形の準常備乗車券以外の刷り直しが決まったのですが、そのちょっと前にパパからの電話で、準常備乗車券の地紋の色は青、急行券はそれぞれ赤が正しいとの・・・。


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おぅふっ。大チョンボです・・・。
参考にしていた画像が、色褪せていてみんな橙色に見えたんです・・・・。
この時に、刷り直すなら地紋の色の修正もできないか話はしたのですが、こればっかりは叶わずでした。残念!
前回はちゃんと初校を出して頂けたのですが、今回は向こうの都合で出せないということで仕方がないとは思ったのですが、やはり出してもらってちゃんと確認するべきでした。その時点で修正できて、こんなギリギリでバタバタになることはなかったでしょう。良い教訓となりました。

で、刷り直しで送られてきた切符は、



常備乗車券。



常備急行券。



準常備急行券。
地紋以外の部分は修正されて来ました。

さて、運転日10日前を約束日としたのは、出来上がった切符にビニールをかけ、台紙に貼り付け、ビニールに綴じ、券番シールを貼って形にするという作業があるからでした。それも400組800セットです。
刷り直しの切符が届いたのが10月4日。5日はのと鉄道に事前準備に行く予定としていたので、本当にギリギリの到着で、そんな作業をしている時間がありません。
仕方がないので5日に切符のダッチングを済ませ、6日の第二回湯涌ぼんぼり祭りの祭り開催中に、お祭りそっちノケで秀峰閣宿泊組の人海戦術で、日付が変わるまで作業してなんとか済ませたのでした・・・。



こうして、皆様にお渡しできる形になったのでした。

2012年11月4日日曜日

急行「ゆのさぎ」準備・切符編2

鉄道遊走、里見です。

前回に続き、切符編の続きです。

前回の切符編でも触れましたが、4月にも急行「ゆのさぎ」を計画していたことは過去のブログにある通りですが、この4月の急行「ゆのさぎ」の記念品として制作予定だったのがこの切符でした。


A型の特定の都区市内ゾーン行きの切符です。出発地の駅の私鉄が盛大にイベントをやって、引っ越し先の駅がJRなので何もJRはイベントをしなかった、流石JR、なので。と思った某アニメに出てきた切符を湯乃鷺バージョンに改めて見たものです。制作時期が丁度これの放送時期、なので。
もちろん、“金沢市内ゆき”なんてものは存在しませが、“大阪市内行き”では花咲くいろはから外れてしまうの“金沢市内ゆき”としました。あ、“東京都区内”でも良かったかなぁ・・・。
A型は縦30mm、横57.5なので、いちから作りました。


この切符を制作に際して、前回見えにくかった地紋の「ゆのさぎ」「YUNOSAGI」の文字も、ひとまわり大きく改良した地紋も制作しました。
結果、運転自体が流れてしまったので、この案は一旦、お蔵入りとなりました。


花咲くいろはのラッピング車が登場し、桜の時期も終わって一息ついたころ、早速、10月はどうするの?という話になりました。この中で切符の話になり、金星ことパパが“準常備券”を作りたいと言い始めました。切符の知識の薄い私にとっては初めて聞く言葉だったのですが、なるほど、駅名が複数入るのは面白いということで、


複数画像を参照してD型準常備券を作ってみました。駅名を複数記載するため珍しい縦使用ですので、前回のデータは流用できず、これもいちから作りました。
制作するに当たって、準常備券は行き先駅の下を鋏で切って発行とするので、完璧な状態(発行前の状態)の画像が殆どなく、乙片側(上記画像の場合、一番下のミシン目より下、“湯乃鷺・準片 松   いろは”と書いてある部分)がどうなっているのか、参考に出来たのが私鉄のものだったので、この様式で良かったのか定かではありません・・・。
駅名は勿論、キャラ名+αです。
キャラ名で存在している駅は良い(和倉は和倉温泉ですが)のですが、まず、押水だけは駅として存在していない(かつては押水を冠したバス停はあったようですが、それもなくなったようです)ので、最寄りの宝達を押水と置き換えています。また、輪島と松前は現在は廃線、廃駅となっているので、先に廃線となった松前線が存在した昭和63年1月の時刻表を参照して運賃表示をしています。
また、湯涌温泉、四十万、鶴来はそれぞれ、金沢乗り換えのバス運賃の合算、西金沢乗り換えの北陸鉄道社線運賃の合算、有効日は単純に距離合算で出していますが、細かいツッコミはなしでお願いします。新西金沢〜四十万、新西金沢〜鶴来間の運賃が時刻表では判らず、わざわざ監督省庁に電話して調べて頂きました。

なお、この切符を作成するに当たって、


地紋の色を橙色に色変えをしています。余談ですが、実はいちから組み直しもしていまして、更に別用途にも使うことから面積を広く作り直しました。

さて、この準常備券を色々と検索していたら、準常備の急行券も見つけてしまいました。更に色々と検索していると、


A型の準常備急行券なるものも見つけてしまいましたので作ってしまいました。
参考にした画像は3等制時代のもので、券面に等級が記載されているほか、準常備なので乗車駅欄は本来は空欄であったり、列車名なしの“普通急行券”であったりしますが、その辺もネタ券ということで。
料金は先程の準常備券に合わせて、昭和63年1月基準にしてあります。

急行券も作ってしまったので、じゃあペアでということにしたのですが、やっぱり常備券をボツにするのは忍びない、なので。


まず青地紋を直しました。青地紋の色は淡青色という色なのだそうで、橙色地紋を淡青色に変換しました。


そして、4月用に作ったものの地紋を入れ替えました。合わせて裏面の記載を直し、運賃も昭和52年8月時点の運賃に直しました。運賃は金沢までの運賃ですが、現在の1790円と比べると安いですよね・・・。
地紋の色は少し薄い感じがしますが、ボール紙に印刷されると丁度良くなります。


そして、いつかの文字を消してミス券にして完成です。ミス券がネタ券、なので。

常備券の乗車券を作ると、常備券の急行券も欲しいなということで、


A型常備急行券も制作してみました。常備券のデータを流用して変更箇所を変えて制作しています。
常備券の金沢までに合わせて100kmの急行券にしました。これも本来はA型準常備急行券と同じく、列車名が入らないのが通常です。ネタ券ですから。

データを作り上げ、印刷業者に確認の電話を早めにお盆前にしたのですが、今年はバックオーダーを多数抱えているとのことで、お盆までにはデータが欲しいとのことでした。いやはや、早めに進行しておいて大正解でした。直ぐにデータを渡して印刷をお願いしました。

切符編、もう一回続きます。

2012年11月1日木曜日

急行「ゆのさぎ」準備・切符編1

鉄道遊走、里見です。

サボ編に続き、次は切符編です。


去年は記念券のみを穴水駅で配布しましたが、今年はパワーアップして乗車券と急行券の台紙付きセット、更に穴水行き列車では準常備券セット、七尾行きでは常備券セットと、それぞれ別々の物を車内で配布しました。
元々、4月に計画した際に制作予定だったのが常備券セットでして、10月は準常備券セットをその時点から考えていたのですが、ブログで告知の通り、4月の計画は流れてしまったので常備券セットの案が宙に浮いてしまっていたのでした。
折角、デザインも作っていたのに勿体ない、この際だから両方作ってしまえ!!という勢いのまま作っちゃいました。

さて、切符制作についてですが、話は去年の急行「ゆのさぎ」の準備の段階から始めさせて頂きます。
去年のヘッドマークは鉄道遊走が提案させて頂いて実現に至りましたが、この際に鉄道遊走の団体列車に1両増結して一般乗車できるようにならないかという案が浮上したのでした。最終的には増結が不可能ということでこの話はなくなりましたが、録音目的で貸し切りをお願いしているため、常に先頭車を陣取る必要がある(運転操作音を入れたいため)ことから、乗車号車を指定するため指定券が必要となるのではと考えました。(サボ編で号車札を1号車と2号車を用意したのもこのため)
そこで、指定急行券風の記念券を制作して、一般乗車車両併結となった場合は指定券として、そうでなくなった場合は記念品として配布しようということになり、正規の切符を印刷している業者を、知り合い(通称:ボス)から紹介して頂いて切符を発注したのでした。

指定席急行券を参考にした去年の記念券
一般乗車車両併結の際には日付と号車を記入、両矢印を訂正して配布、乗車して頂くつもりでした
裏面は特に記載を入れませんでした
さて、業者と話をすると、早速見本が欲しいとの事でした。
国鉄時代の指定席急行券を参考に、イラストレーターで見本制作に取りかかりました。


指定席急行券は大抵D型で、D型券の寸法は縦30mm、横88mm、上を表面、下を裏面とした配置はサボ制作と同じにしています。
参考にした指定席急行券をなぞって文字配置するだけなので、あまり時間が掛からずに見本ができました。
この見本を作っているときは時間がないので地紋は諦めて無地でも仕方がないかと思っていたのですが、見本を送って電話で確認していた際に、印刷工程で無地でも一旦ボール紙に白色を印刷してから文字の印刷を印刷するので、無地でも色付きでも地紋ありでも印刷工程は変わらないとのこと。これは地紋を作るしかない!


ということで、国鉄地紋をトレースしてオリジナル地紋を作っちゃいました。
見本はほんの一時間程度で出来てしまったのですが、これは一週間程掛かりました。パーツが出来上がればあとはコピペで組み合わせなのですが、そのパーツ一つ作るのに偉く苦労させられました。組み合わせでズレが出て納得が行かず、印刷所の〆切り日ギリギリまで作っていました。最終的には“手書きっぽい”ということで・・・。
国鉄地紋を使えれば問題ないのですが、聞くところによると何処だか版権を持っている所があるそうです。「こくてつ」を「ゆのさぎ」、「JNR」を「YUNOSAGI」に、動輪マークにはその上に緒花ちゃんの髪飾りを乗せてオリジナル化しています。


イラストレーター上で地紋を乗せてみました。より切符らしくなりました!
これらデータを送って出てきた初校が、

こちら。
印刷の関係から、若干レイアウトが変更されています。
地紋の「ゆのさぎ」「YUNOSAGI」の文字が見難くなっているのに気が付いていましたが、修正する時間がなかったのでそのままとしました。
両矢印の書体がイメージ通りでないのと、裏面の中央の文字を消し忘れていたので、

修正してもらって、再校を出してもらいました。
これで校了。印刷に回ってもらいました。
ちなみに、この時点で300枚の予定でしたがネタ番が欲しいとの要望から、最終的に400枚刷りました。
出来上がった切符は好評で、苦労が報われた瞬間でした。

去年の話だけですが、ここで一旦区切ります。続きます。