2014年12月17日水曜日

急行「おはな」の事前準備と電動カート検証臨

鉄道遊走、里見です。

4月と10月の急行「ゆのさぎ」の報告がまだではありますが、先に11月の急行「おはな」関連の報告をさせて頂きます。

10月の急行「ゆのさぎ」の最初の案時刻をのと鉄道側に提示していた7月、検証臨をのと鉄道で仕立てたいという話と、11月30日の緒花ちゃん誕生日に合わせて開催しているオフ会で、今回は臨時列車を仕立てたいという話が舞い込んできました。
鉄道遊走はこれまで自身の企画列車(野望・欲望列車ともいう cv:小見川千明)を運営してきましたが、他団体等から企画のお手伝いをお願いされるのは初めてで、急行「ゆのさぎ」の準備の傍ら、NT201花咲くいろはラッピング車の引退発表、そして10月13日までの延長運動などを行いながら、こちらの方も協力して行くことになりました。

実際の日取りの方は、今年は11月30日が日曜日ということもあり、緒花ちゃん誕生日に合わせた臨時列車はほぼ確定でした。
検証臨の方は、8月の花咲くいろはラッピング車3連運転の際に現地で依頼主にお会いできたというのもあり、11月29日とさせて頂いて能登に2回出向かなくても良いようにさせて頂きました。またこの際に、検証は電動カートの検証であることも伺うことができ、これもダイヤに考慮しました。

以降、湯涌ぼんぼり祭りに関連したイベントや鉄道の日に関連したイベントが10月12日に集中していることもあるほか、こちらも急行「ゆのさぎ」の準備作業で忙しく、実際の詰め作業に入ったのはこれらが一段落してからだったのですが、詰め作業に入った途端に問題となったのが、11月29日は当初案としてお願いしていた午前中のダイヤでは走らせる車両がないという連絡・・・。のと鉄道の土休日の運用は、朝運用のみの運用で以降空いている運用が2運用(変A4と変A5)、予備運用が1運用で、予備運用が検査に入っていなけれは3両は空いているのですが、なんと団体で3両編成を組成しなくてはならないという訳。
この3両編成が分割して臨時に回せるのが午後からということなので、先方に午後の運転で問題ないかの確認をとった後に2013年4月20・21日の9130D〜9131Dの時刻を参考に案を作成して調整をお願いしたら、今度は七尾まで入れないとのこと・・・。もうこれは仕方がないので和倉温泉折り返しとして最終決定しました。

さて、前置きが大分長くなりましたが、28日にバタバタ準備し、29日の未明にこびとさん運転のへろへろ運転で能登入りしました。

2014.11.29 のと鉄道七尾線能登中島〜西岸間 129D
沿線は盛は過ぎたものの、まだ紅葉が残っていたのでそれを活かしたアングルを探しました。ここは逆光になったり、時間によっては影が落ちたりなど、なかなか撮り難い場所ですが、紅葉を活かすには持って来いな感じでした。

2014.11.29 のと鉄道七尾線能登中島〜西岸間 132D
先ほどのアングル、踏切挟んで後ろ側がこのアングルです。
新しくラッピング車となったNT203を正面から捉えるのは初めてだったりするのですが、NT201やNT202の穴水方のように「花咲くいろは」のタイトルがないのが寂しいですね。
実は列車がここに来た瞬間だけ晴れまして、現像時に修正しています・・・。

2014.11.29 のと鉄道七尾線能登中島〜西岸間 9132D
続いて検証臨が午前中に走らせられなかった原因の団体臨時列車。
堂々の3連・・・なんですが、このときだけ少し暗くなりました・・・。ちくしょう。
この団体は観光バス3台という大団体で、様々な事情から乗車区間は穴水→能登中島間だったそうです。

2014.11.29 のと鉄道七尾線笠師保〜能登中島間 9132D(回送扱い)
線路が大回りしているのと停車時分を活かして先回りしました。
列車が来る直前までは晴れていたのですが、踏切が鳴り出したと同時に曇ってしまいました。
折角の3連なのに、ぐぬぬ・・・。

2014.11.29 のと鉄道七尾線西岸〜能登鹿島間 回9129D
折り返しができる田鶴浜まで回送扱いで向かって、折り返し回送で戻って来るダイヤでした。
曇ってきていたので、そういえば3連をここで撮ったことがないなと思って来てみたのですが、今度は逆に列車が来る直前に日が差して来る始末・・・。思い通りには行かないものです。

さて、この団体臨時列車の運用ですが、左のNT204が予備、真ん中のNT212が変A4、右のNT211が変A5です。
単独で運転される団体臨時列車の場合、この3運用が充当される場合が殆どです。また平日の場合も同様で、A4とA5が併結されて夕方の2連運用に回るのが追加されるだけです。

2014.11.29 のと鉄道七尾線西岸〜能登鹿島間 131D
回9129Dの続行で131Dがやって来るので、位置を変えて紅葉を狙ってみました。
白っぽくなるのを抑えるのでもう少し絞ろうかとも思ったのですが、車両をあまり潰したくないので、妥協しました。

2014.11.29 のと鉄道七尾線西岸〜能登鹿島間 134D
131D折り返しは天候が回復してきたので、青空を入れてと思って構えていたら雲が雲が・・・あぁぁぁ団体増結?!・・・おぉぉぉ・・・。
この134D、団体増結の場合はA2(土休日は変A2)を七尾方に増結するのがパターンのようです。135Dで戻ってきて分割、増結したA2(土休日は変A2)が平日は138D、土休日は140Dへ充当。なかなか綺麗な運用で増結対応しています。

折角の花いろラッピング車2連ですが、戻りを撮影すると穴水で明日使うヘッドマークの準備時間がなくなるので、泣く泣く穴水へ向かいました。

穴水へ到着すると、急に天気が悪くなってきました。撮影に行かなくて良かったと思いつつ準備します。
ヘッドマークは、いつも台座とヘッドマーク本体とを分けて保管していまして、使うたびに強力両面テープで貼り付けているのですが、その貼り付け作業中についに雨・・・どころの話でなく土砂降り・・・。斜めにならないよう、軽く貼り付けてから様子を見ながら貼り付けるのですが、容赦なく雨が接着面に侵入し二度手間に・・・。
悪戦苦闘してようやく貼り付けられた頃には、なぜか小ぶりになるのでした・・・。
2014.11.29 のと鉄道七尾線穴水構内(許可済)
構内の留置車両でヘッドマークの水平を見るので、実際に使用しない車両にヘッドマークを取り付けるのは良くあることです。

2014.11.29 のと鉄道七尾線穴水構内(許可済)
有り得ない組み合わせw そして雨は止みました。なぜ降って欲しくない時だけ・・・。orz
このあと、後ろのNT204が検証臨に充当されました。

さて、今回の検証臨ですが、VECTOR株式会社様が開発中の電動カートを、実際に列車に乗せてみようというものでした。
2014.11.29 NT204車内 写真提供:日本國有鐵道株式會社
こちらがその電動カートです。
重量は現段階で約25kg、走行時間は約8時間で、そして使用者が手軽に購入できるよう原付バイク程度の価格を目指して開発しているそうです。なおこのカート、デザインは三菱自動車でFTOのデザインして賞を取った方だそうで、なるほどお尻周りはFTOに似ていますよね。

さて、検証臨の方ですが、このような臨時列車でしたので、事前にダイヤの公開は行いませんでした。
詳細時刻は下記通りでした。

〔9138D〕穴水1413(上本)→能登鹿島1420-32→西岸1437-54→能登中島1500→笠師保(通過)→田鶴浜1508-26(下本)→和倉温泉1530(下本)
〔9139D〕和倉温泉1543(下本)→田鶴浜1547→笠師保(通過)→能登中島1555-1614→西岸1621→能登鹿島1626-28→穴水1635(上本)

ダイヤ設定で留意したのは、のと鉄道各駅全てが車いす対応となっていませんので、電動カートが階段等を通らないで済むよう、穴水は1番線発着、そのほか途中駅はスロープがある駅舎側ホームとなる場合のみ停車(停車時分がとれない笠師保を除く)させ、それ以外は通過としました。
なお余談ですが、鉄道遊走では今回が初めて駅通過列車となりました。急行「ゆのさぎ」の急行は、“急”いで“行”かない“列車”ですからw

私は添乗として乗車し、時間管理をしていましたので検証時の様子を写真に収めていないのですが、スロープを使用しての列車内への積載、取り下ろし、車いすスペースへの据え付けなどのほか、実際に座ってみて走行中の揺れ具合を確かめたり、車内でカートを走行させてみたりなどを行い、都度、盛んに改良点の議論が行われたようでした。
私は専門家ではないので果たしてどこまでお役立てられたのかは判りませんが、実際に積載してみて初めて判った点が結構あったそうです。

鉄道遊走ではこのような企画列車のお手伝いも致します。ブログをご覧になっている方でもし、このような検証臨や企画列車をお考えの方、なにかお手伝いできることがあるかもしれませんので、お気軽にお問い合わせフォームからご相談下さい。
今回もこのような検証をやってみたいのですけど・・・というご相談から、この列車を設定致しました。
2014.11.29 のと鉄道七尾線笠師保〜能登中島間 9139D 写真提供:日本國有鐵道株式會社
検証実験も終了し、後は穴水へ戻るというときに、ご依頼主様から面白いカメラが出てきました。

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(2014/12/17 11:32時点)

※ メーカー製品紹介ページはこちら

このカメラ、360度の動画が撮影できるというカメラで、googleのストリートビューの動画版が撮影できるカメラと言った方が解り易かと思います。
運転士と打ち合わせのにより、仮に落下、破損しても責任を取らない旨を承知の上で貫通幌の手摺にクランプ式三脚で固定させてもらい、日本初?!、列車走行シーンを360度動画撮影致しました。
この撮影した動画のうち、西岸駅通過シーンをご依頼主様が公開して頂きましたので、是非ご覧ください。

https://theta360.com/m/acQ
※Linux環境、ChromiumではFlashの都合で再生できない場合がありますので、その際はFirefoxをご利用下さい

動画画面をストリートビューと同様、ドラッグして動かせば360度どの場面でも動画が見られますので、なかなか面白いかと思います。

今回は普段とは違う貸し切り列車で、ひとつ勉強させて頂きました。

最後に、これは後日気がついたのですが、鉄道遊走、なんとのと鉄道現有7両、このNT204を貸し切ったことにより、すべての車両を貸し切ったことになりました!
まさか全車両貸し切っているとは思いもしませんでした。

翌日の急行「おはな」編に続きます。

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