鉄道遊走 里見です。
前回の続きなのですが、長々と打ち合わせさせて頂いた際に、深夜にモーターカーによる除雪作業を行うことを教えて頂きました。元々、里見はこの晩は何処かで除雪列車を撮影しようと準備していたのですが、こういう機会がなければモーターカーを撮影する機会がないであろうということで、撮影させて頂くことにしました。
穴水を0時30分頃出て行くとのことでしたので、直ぐに思いついた撮影ポイントは・・・
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2012.1.29 のと鉄道七尾線西岸(湯乃鷺)駅 |
折角なんだし、駅名板は春頃まで(予定)なので、これを絡めて撮影しようと目論んだ訳ですが、
駅構内、電気点いていないんですけど・・・
国道からの灯りが漏れて来るだけで光源ほぼなしの真っ暗。唯一の救いが、国道からの灯りが「ゆのさぎ」の駅名板辺りを差し込んで来てくれているので、これでなんとかピントを置くことができたことで、これがなければ懐中電灯で照らすという面倒なことになるハメになった訳です。あとは長年のカンを頼りに露出を決めてモーターカーが来るのを待つだけなのですが・・・
1時30分過ぎても来ないんですけど・・・
穴水から2駅。作業していてもロータリーじゃないし、そんなに時間が掛かるハズがないのですが・・・。除雪列車を撮影していればよくある話ではある(途中で機関車がめげたとか)のですが、流石に氷点下の世界で1時間以上待ちぼうけしているのはツラく、あきらめようとしたその矢先、向こうから灯りが・・・。・・・やっと来た・・・。
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2012.1.30 のと鉄道七尾線西岸(湯乃鷺)駅 |
という訳で、「ゆのさぎ」駅名板とモーターカーのツーショット。ホーム先端で一端停車したのですが、「ゆのさぎ」駅名板前では加速状態で駅名板のブレが大きいのが少し残念ですが、これは無いものねだりなのかもしれません。こういう遊びも、本当に楽しいですね。しかし、真っ暗な駅構内に佇む怪しい二人組。乗務されている方々は驚かれたことでしょうね。(笑)
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2012.1.30 のと鉄道七尾線西岸〜能登中島間 |
追っかけは、線路上を走る光の固まりと線路上の雪の有無で判断しながら車を進めます。通常の列車より速度はずっと遅いので、無理なく先回りできます。前回の10月の貸し切りの際に目星をつけていて雑草が多くてあきらめたこのポイントは、雪のお陰で足回りがスッキリとなっていました。木々に光が落ちるのも計算通りで、お気に入りのカットです。
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2012.1.30 のと鉄道七尾線能登中島〜笠師保間 |
お次は通称「孝ちゃん踏切」です。聖地巡礼をされている方で、NT200と絡めて撮影されている方も多いと思いますが。流石にモーターカーを入れて撮影されている方は少ないでしょう。(笑)
光源は自動車の前照灯で、モーターカーの運転に支障がないよう真横から当てています。
ちなみに踏切が動作していませんが、これは故障ではありません。モーターカーは機械扱いで列車とは異なり、作業の都合で駅間で折り返して戻ることもありますから、信号システムに縛られずに走ることができます。ただし、このモーターカーが走行中は線路は閉鎖扱いとなり、通常の列車は走ることができません。のと鉄道の場合は穴水〜和倉温泉間で線路閉鎖となるようです。
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2012.1.30 のと鉄道七尾線田鶴浜〜和倉温泉間 |
モーターカーによる除雪は、和倉温泉の場内信号機までとなります。場内信号機まで行ったあとは、志賀運輸(株)の脇にある和倉街道踏切手前まで戻ってきます。そして
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2012.1.30 のと鉄道七尾線田鶴浜〜和倉温泉間 |
内蔵の油圧ジャッキでジャッキアップされて、
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2012.1.30 のと鉄道七尾線田鶴浜〜和倉温泉間 |
ぐるっと180度、手押しで回転します。これが見たかった!
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2012.1.30 のと鉄道七尾線田鶴浜〜和倉温泉間 |
あとはジャッキを下ろし、線路に着地させて固定すれば回転完了です。およそ10分程度の作業時間でした。
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2012.1.30 のと鉄道七尾線田鶴浜〜和倉温泉間 |
復路も作業して戻ります。
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2012.1.30 のと鉄道七尾線田鶴浜〜笠師保間 |
往路作業してきたばかりなので復路はあまり期待していなかったのですが、それなりに降雪していたため、雪をはねて行ってくれました。
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2012.1.30 のと鉄道七尾線能登中島〜西岸間 |
〆は七尾北湾にツインブリッジが入るこのポイントに来たのですが、月明かりが出るどころか、逆に降雪が酷くなってしまい、ツインブリッジの灯りがなんとなく解る程度になってしまいました。次回?の課題でしょうか。
そんな訳で、打ち合わせのおまけといってはガッツリ取り組んだおまけでした。ちなみに、東京を発ったその日から、一体、何時間不眠不休だったのだろう・・・。